半衿をたーーっぷり見せたいという方向けの半衿の縫い方を紹介します。
基本的な説明を省いてありますので、
前回の「ざくざく縫いで半衿をつけよう!」の記事をご覧いただいた上でお読みください。
それから解説で使用しているのは襦袢ではなく
手作りの身頃付き美容衿ですのでご了承ください。
襦袢だと思ってご覧ください。
衿をたっぷり見せようと着付けた結果、
着物がはだけて襦袢の身頃が見えてしまった!!!なんてことありますよね。
私はありました。悩みでした。
特に、胸がふくよかなため、余計に着物の衿が開きやすいんですよね。
(今はいろいろ工夫してだいぶ開きにくくなりましたが!)
そこで、衿を広く縫い付ければいいんじゃないかな?ってことでこの方法ができました。
さっそく説明します。
まずは、半衿で襦袢の地衿をくるむとこから。
内側のミミを少なめに折り込みます。(左写真)
表側はたくさん残りますので、もぞもぞしない程度に折り込みます。(右写真)
折り込む幅が広い場合は、地衿よりもはみ出す感じで折ります。
ミミが中でつっかえるよりは、広めに折ってしまったほうが良いです。
裏と表で調整してください。表側に少し多めに残っていればOKです。
右の写真でも、マチ針の位置よりも衿の折り返しが少し広めになっています。
衿肩あきを過ぎて上前の方は、ちょっとずつミミを広げていきます。
内側は、ミミが少ないですので、折り込んだミミを全部広げる感じ。
表も同様に広げますが内側よりもミミがたくさんあります。
全部広げなくて良いです。
無理して広げすぎる必要はないので適宜ミミは畳んでマチ針を留めます。
内側と表側を一気に縫っていくので、内側の半衿のラインと同じか
少し広いくらいの幅で留めていくといいと思います。
内側のマチ針を外しながら、一緒に留めていきましょう。
地衿のラインから大分脱線した状態になります。
脱線したラインに沿ってざくざくと縫っていきます。
表と内側の折り目が縫い目から外れないよう、確認しながら縫っていきます。
細かい縫い方のポイントは前回の記事で確認してください。
縫えました。(上前だけの写真ですが、同じように下前も縫ってください)
しかしこんなに幅広くしたら衿芯が安定しないのでは?
そう思ったあなた!まだ続きますよ。
左右両方半衿が付いたら、上前の内側から衿芯を入れます。
左右の長さのバランスを整えたら衿芯のヘリが半衿の際に付くように寄せて、
マチ針で留めます。
上前、下前それぞれ15センチくらいで良いです。
ちょうど首の横の部分なので、背中心から15センチくらいの所から
さらに下側にに15センチ位です。
そしてこのマチ針で留めたところを縫って衿芯がずれないようにしていくのですが、
ここは注意!
表の半衿に響かないように、すくって縫います!!!
表に出ちゃったら意味がありません・・・。慎重に確認しながらすくってくださいね!
(写真では左から右に向かって縫った感じになっていますが、どちらからでも良いです。)
衿芯を挟んでいる、内側の半衿と内側の地衿を縫い留めればいいんです。
最悪、表の地衿はすくっても良いです。表の半衿だけは縫わないように!
このひと手間で、半衿の折り山がビシッとなるので、胸元のV字がすっきり決まります!
(もちろん半衿がたわまないように縫った前提ですヨ。)
これで半衿たっぷり見せられます。
突然現れた青い布は着物の衿だと思ってください。
見本を全部作るのがめんどくさくなったので、最近作ったのを…。
ちょっとくらい着崩れて衿が開いても大丈夫!横から覗かれても大丈夫!
*美容衿を作るところから、ここまで読んでくださった方へ*
そもそも美容衿の地衿を作る段階で、衿幅を広げればいいじゃん?と思うかもしれません。
そんなあなたにお勧めなブログ記事があります。
紅型作家の紅若菜さんが巾広美容衿の作り方を紹介されています。
緻密に計算された、設計図つき。型紙をつくるところまできっちりと説明されています。
私のテキトーソーイングとは大違いです!(笑)性格が、出てますね。さすが作家さん。
いろいろ手作りして着物ライフを楽しみましょう~!
☆旧ブログからの転載のため、写真が粗くて申し訳ありません☆