スタンダードな着付けから、少しこなれた感じの着付けにしたい方。
可愛い半衿をもっと見せたい方。
たっぷりと衿を抜いた着姿にあこがれる方。
着付けに慣れてきて、ワンステップ上がりたい方のためにまとめました!
♪目次♪
♪おまけ♪(過去ブログに飛びます)
★半衿をたっぷり見せる方法
まずは衿をたっぷり見せる方法です。
その①
単純に着物の衿合わせを深いVにする。
着物の衿合わせでは一般的に、V字の谷のところで、人差し指の先っちょ、
一関節分と習われる方が多いのではないかと思います。
それを思い切ってお好みの幅で、左右に開きめにします。
昔の着物姿の写真なんかで見るかんじですね。
少し間延びした印象になるかしれません。。(逆に縦長効果みたいなのがあるかも?)
この方法は、着物の身頃の被りが浅くなるので、
おはしょりの長さによっては下半身の着付けに影響する場合があります。
その②
衣紋を少し多めに抜く。
衣紋をいつもよりも多めに抜いてみましょう。
多く抜きすぎるとデメリットも出てきますので、下記の「たっぷり抜く方法」
までしっかりとお読みくださいね。
半衿の見える幅は、下に行くにつれて広がっていきますので、
衣紋を抜くことで、自然に広く見える部分が上がってきます。
下の画像では、耳の下あたりから幅広くなっていますね。
自然に半衿の幅が、関節1.5個分に広がりました。
柄の位置も上に上がっています。
多めに抜いたうえで、もっと見せたい!と思ったら少し衿合わせを広げても。
どうでしょう?お好みの衿に応じて着付けを工夫してみてくださいね。
★衣紋をたっぷり抜く方法と見え方の違い
衣紋をたっぷり抜く方法といっても、後ろにぐっと引くだけです。
ただ、引き方によって前も後ろも見え方が変わります。
右は、背中心部分をぐっと引いた時。
エッジのきいた後ろ衿になります。
左は、背中心だけでなく、背中全体を均等に引いた時。
丸くラウンド型の後ろ衿になります。
前衿も変わってきます。
背中心を引いた場合は、半衿が首に沿います。
衿を多く抜いても、キッチリ感や若々しい感じが残ります。
背中全体を引いた場合は半衿が首から少し離れゆったりとします。
セクシーさや玄人感が出ますね。
(背景が白いので、首のラインを赤で示しています)
どんな着姿をイメージするかで、変わってきます。
まずは目指すイメージを考えてみてくださいね。
★衣紋をたっぷり抜く時の注意点
通常、着付けのセオリーとしては、握りこぶし一個分といわれる衣紋を
それ以上多く抜くのは、いろいろなリスクもあります。
《見た目のリスク》
衣紋を多く抜いていると、「だらしない」と見る人も少なからずいます。
私も当初、母にしょっちゅう抜きすぎだと言われていました。
→あきらめたのか言われなくなりましたけども♪
誰かに何かを言われても気にしなーいという強い気持ちを持って臨むのが大事!
《着付けのリスク》
着物を仕立てる場合、好みの抜き具合に応じて仕立てます。
普通に羽織れば自然に好み通りに衣紋が抜けるようになっています。
多く抜きたい人は仕立てるときに「繰越」というものを多くして仕立てます。
一方リサイクルの着物を着る場合は元の所有者の好みの衣紋です。
一般的な繰越で仕立てられていることが多いんです。
「繰越」は簡単に言うと、肩から裾までの身丈(肩丈)と
背中心の衿付けから裾までの身丈(背丈)の差のことです。
この差が普通は3~5cm位のものが多いと思います。
たまに見かける繰越の多い着物は7~8cm位あります。
つまり、普通の着物でたっぷりと衣紋を抜くということは、
後ろに最大で5cm程度多く引っ張るということになります。
すると、下の右画像の様になります。
衣紋を多く抜くと見ての通り、肩山が後ろにずれ、おはしょりも持ち上がります。
肩山がずれることはさほど問題はないと思いますが、おはしょりが上がってしまうので
身丈が短い着物の場合はご注意ください。
また、肩山が後ろに引っ張られるということは、前側の袖付けの縫い止まりが上にずれます。
そうすると、袖付けがほつれてしまった時のようになって、身八つ口から腕が見えてしまいます。
襦袢も同じような状態になっているので、ここから見えるのは肌襦袢などの肌着類もしくは腕です。
この状態は、いくらおはしょりを引き下げても、改善はできません。
衣紋をたっぷり抜く時の最大のリスクと言えます。
では、これを改善するにはどうすればいいのか。
それは、前の袖付けを綴じておけばいいのです。
また、アンティークの着物に多い気がしますが、身八つ口がもともと狭い場合があります。
袖付けを綴じたことで、身八つ口が狭くなって手を入れにくくなってしまったら、
身八つ口の下、脇の縫い止まりを少し解いて開いてあげると良いです。
手がすんなり入る場合は、ここまでしなくて大丈夫です。
応急処置として、安全ピンで裏側から留めることもできますが、
一度やっておけばその後は気にせず着ることができるので、頑張って縫いましょう!
詳しい縫い方は改めてご紹介しますが、袖と身頃を突き合わせて綴じてあげればOKです。
いかがでしょうか?
これで憧れの着姿に一歩近づけると幸いです(*´ω`*)
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