ふだんきもの杏

今日はふと半幅帯のアレンジ結びシリーズができた経緯を思い返してみました。

 

私、最初に着付けを習ったのが7年くらい前になるのですが、

当時の先生が粋な半幅帯の結び方をしていたんです。

それがこの結び。先生は「桃割れ太鼓」と呼んでいました。

名前はいろいろあるかもしれませんね。時々ネットでも見かけます。

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結び方を簡単に説明しますと、

半幅帯を半分に畳んで、畳んだところから胴一つ分(黒い破線)を測りとり、

さらにそこから畳んだ方にに5cmほど戻ったところ(赤い線)を手先の巻き初めにします。

無題7

巻き始めに決めたところを体の真ん中に置いて、

2周巻き、手先を上にして蝶結びをします。

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なぜこんな小難しいことをするかというと、

左右同寸で蝶結びすると片方が短くなってしまうからです。

手先が少し長くなるように考えられているのです!

無題8

蝶結びの時、上にして結ぶ方を長くしておけば、最終的に同じくらいの

長さに仕上がるという訳です。

 

(理屈っぽいのが苦手な人はあまり考えないように!)

 

下に垂れた手先とたれを、結び目の下を通して上に引き抜いて

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下に垂らし、帯締めでお太鼓を作って完成!

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先生のこれが、初心者の私の心にはとってもとっても素敵で。

教わった通りにやったのですが、太っ腹の私の体型では

できない(というかすごくコンパクトになってしまう)という悲しい現実・・でした

 

 

そこで私は考えました。

 

蝶結びの羽根の部分、左右とも折り返してあって

二重(ふたえ)の羽根なんです。

これ、無駄じゃないかなーと。

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羽根の片方を一重(ひとえ)にしたら、その分長さを稼げるじゃん!

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手先だけで羽根を作るように長さを決めて、

 

2周巻いて、

 

えーと羽根を作るのに手先は下になった方がいいから

(銀座結びのイメージですね)たれを上にして結んで。

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ちなみに手先を上にして結ぶというのは

こうです。↓

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手先で羽根を作り、もう一度たれで結ぶ。

(蝶結びの引き抜きバージョンみたいな?いわゆる片わな結び?)

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で、長ーーいたれを結び目の下から上に出し

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ぐるーんぐるーんとふんわり大きく2回巻き付けて、

たれ先は1枚ですが帯締めで押さえました。

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これが初めてのアレンジ結び!

自分でやり方を考えたからアレンジ結び!

 

既存であるかもしれないけれど、

自分で工夫したからアレンジ結び!!!!!

 

もう一度たれを下から通してたれ先を上からペロンと出してみたり。

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このころは、働けるきもの屋さん探しの際によくこの結びをしていましたね。

 

(私のどうでもいい経歴を知りたい人はこちらをどうぞ)

 

きもの屋さんで働きだして、半幅帯の楽ちんさに惹かれた私は

半幅帯ばかり締めるようになりました。

 

変わった結びがしたくて、ネットで調べたり、本を買ってみたり。

 

でも、どれも同じようなものが多くて、つまらなかったです。

もしくは、「作品」的な感じで無駄に凝っていたり。

あとは、帯の長さが合わなかった時の対処法もわかりませんでした。

大抵、いわゆる浴衣帯や昔の短い帯で結ぶものが多く、

今の4mの長さの「小袋帯」ではやりにくいものばかりでした。

 

当時は風船太鼓というのはまだ見たことなかったし、

(ネットが今ほど普及していませんでしたので)

今のように半幅帯でいろいろなアレンジは無かったと思います。

 

あっ、これかわいいー!と思うのがなかったんですね。

 

なので、ぐるんぐるん方式(今、命名しました)ばかりしてたんです。

 

そこで現れた、こやつ。

これ、その昔仕立ててもらった洒落袋帯なんです。

某着付け教室で。(笑)

長尺指定で織るところからのオーダーだったのですが、

長すぎて(だって4m80cmもあるんですもの、

いくら太っ腹の私でも長すぎるわ!)使ってなかったので

自分で半幅帯に作り変えて、4m50cm位にしたのものなんです。

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斬新でかわいいと思いません?

 

 

さて、これをどう使うか・・・

ぐるんぐるん方式でもまだ長い・・・

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ある日閃きました!

 

メインの結びの上にリボンやお花のような形を作って

乗せている結びを思い出したんです。

なんとなく頭の中に映像がでてきたというか。

 

こうやってリボンのせアレンジが登場しました!(やり方はこちらの記事で。)

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そして、ふと原点に立ち戻る。

 

そもそも、帯が短いから手先だけで羽根を作ることを考えた。

長い帯なんだから、蝶結びしたらいいやん!!!

 

たれを引き抜かずに蝶結びしてみました。

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そしてまた頭の中に一つの映像が出てきたんです。

それが、これ。

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(実際の画像がネットでみつけられなかったので結んでみました。

これもなんとかいう結び方なんですよね。)

 

これまではたれ先を全部ぐいーーっと結び目の上に出していました。

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でもこの結びは、下に羽根を残しつつ、上に出してさらに垂らしている。

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やってみました。

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ふんふん、なるほど、こうして羽根を残してからぐるんぐるん方式をしてみよう。

 

こんな感じになりました。

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(4m50cmの超ロング帯を使いこなしてやったぜ、私!)

 

その後、結局蝶結びをするならたれを上にして結ぶんじゃなくて

普通に手先を上にして蝶結びをすればいいってこと気が付きました。

 

そして、手先は90センチがちょうどいいという結果を導き出し、

それが、「手幅6つ」になったわけです。

(手幅6つってなんぞや?という方はこちらの記事をどうぞ)

 

この超ロング帯の他、普通の長さの半幅帯も毎日結んでいく中で、

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↑この結びから

 

垂らす部分が長いときは

更に結び目に通してみたり →6枚羽根の杏’sリボン結び

 

通してもまだ長いときは

折り返してから通してみたり →7枚羽根の杏’sリボン結び

 

上に出すほど長さが無いときは

横から結び目に通してみたり →立て矢風

 

ちょっと大人っぽくしたいなーと思ったら

垂れ下がるように羽根を下ろしてみたり →枝垂れ結び

 

・・・

 

時々何か閃くものがあっていろいろなアレンジが生まれていったのです。

 

なんかまとめ方がわからなくなってしまいました・・・

 

私は蝶結びを基本にアレンジをしていきましたが、

 

皆さんも普段やっているお気に入りの結びにちょこっとアレンジを加えてみたら

いつもと違う雰囲気の結びが現れるかもしれませんよ!

 

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