今回は、斜めにアシンメトリーなフォルムがオシャレな「立て矢風」と
可愛らしさマンテンの「文庫風」を紹介します。
「立て矢」「文庫」は古典的な袋帯の飾り結びです。
(文庫は半幅帯でも結びますが)
その結び方に似せたアレンジです。
比較的簡単ですので、初心者の方でもすぐにできると思います♪
「杏’sリボン結び」同様蝶結びから始まりますので、
「Part1 基本の蝶結び」の記事をまずはマスタ―してください。
この結びは、ちょっと短め~普通くらいの長さの帯におススメです。
長尺帯は長すぎて持て余してしまうかもしれません。
(長いか短いかは、帯の長さとご自身の体型にもより異なりますので、
ご自身の感覚で判断してくださいね)
まずは立て矢風から。
立て矢風とはこんな感じの結びです。
では、基本の蝶結びができたとこから。
ちなみに標準体型のこのお人形に使用している帯は、3m60cmの帯です。
手先は手幅6つで取っています。
右下に垂れているたれを外側に折り返します。
たれの端を二つ山ひだ(または三つ山ひだ)を取って畳みます。
畳んで細くしたたれ先を、真ん中の結び目の一番上に右から差し込みます。
右側に少し羽根を残し、バランスを見ながら左に引きます。
羽根が重なりあってる場合は、上にある羽根を小さく、
後ろの羽根は大きめに調整して、なるべく羽根が見えるようにしましょう!
(急に写真が後ろ姿になりました)
5枚のお羽根の「立て矢風」の完成です♪
自然と斜めっぽくなりますが、意識して斜めになるよう整えてください。
帯揚げを入れたければ、結び目に通し、手拭い枕も忘れずに。
手先が一番後ろになりますので、なるべく長めにとった方が良いです。
手幅6つか、長さに余裕があれば7つくらいでも。
この結びは回す時に十分注意してくださいね。
右脇の下を通す時、上に飛び出た羽根が崩れないよう注意して、袖をしっかり持ち上げて回してください!
続いては、もう少し余裕のある帯の場合です。
使用している帯は 3m90cm 位の帯です。
手先は手幅7つですが、柔らかく締まりやすい帯なので、かなり長めに見えますね。
基本的な考え方は、リボン結びの時と同じです。
長すぎるたれは・・・
もう一回折り返す!
折り返したら、折り返しの真ん中あたりで三つ山ひだをとり、
返した部分もしごいて畳んで細くします。
細く畳んだ折り返し部分を、右から結び目に差し込みます。
左右にバランスを整えながら羽根を広げて整えます。
6枚羽根の立て矢風の出来上がり♪
上に出ていた黄色の手先の羽根は表に返してあります。
さて、これでまだ終わりではありません。
「立て矢風」から「文庫風」に変化します。
通常の文庫とはプロセスが全く違いますので「文庫風」です!
ポイントは、結び方は同じでも「見せ方を変えてみる」ということ。
最初に使用した短め帯に戻りますが、
背に沿わせていた羽根を立体的に立たせるように調整します。
文庫結びのイメージです。文章で表現するのとても難しいです・・・
*写真では結びをすでに後ろに回してあります
華やかな変わり文庫のような感じになります!
これを応用したら長尺の帯でもイケました!
この帯は4m30cm位あります。
羽根を全部長めに作って折り返し部分(黄緑色の無地の部分)を小さめに。
手先は後から長さを変更できないので注意です。初めから長め(手幅7つ)にしておきます。
だらり風でしっとり大人っぽくなりましたね~。
たれ先の折り返しの長さや、表・裏の出し方を変えるとまた雰囲気が変わります♪
実はこの長尺バージョンは、今回初めてやってみました。
短い方での変わり文庫風は以前からあったのですが、ふと長尺でやってみたらどうなのかな?と思ったわけです。
いろいろやってみることで、新たなアレンジが生まれてきますので、
皆さんもアレコレ試行錯誤して楽しんでください!
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写真の解説でわかりにくい部分は動画でどうぞ!
(スマホでご覧になると画面いっぱいで閲覧できます)
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