SNSをご覧くださっている方はご存知かと思いますが、
2月に入ってから、お太鼓強化期間を設けておりました。
初日、2/1。レッスン以外でお太鼓をちゃんと背負うのは多分7~8年ぶりです。
なぜ急にそんなことを始めたのかということから。
私は半幅帯が気楽で大好きなので、フォーマルでの二重太鼓以外は
ほぼ99%くらい、半幅で過ごしてきました。
ごくごく稀に、この帯↑で銀座結びをすることもありますが、お太鼓はしない。
もちろん、私は一級着付け講師の資格を持っておりますから
お太鼓を締めることはできますし、昔はお太鼓背負ってました。
日々、半幅帯を結び続けてきた結果、オリジナルのアレンジ結びが生まれたわけですが
半面、お太鼓結びに関しては「最低限度」のことしかわかりません。
慣れているからこその裏技やコツが、お太鼓結びに関しては持ち合わせていないのです。
レッスンでは、私が習った結び方を基本にお教えしていましたが
初心者のお客様がうまくできずにいると、いろんな着付けの本を見て
他の方法を提案などしてきました。
(慣れていないからこそお客様目線で柔軟に対応できたということでもありますが)
私はいつも、少しだけ、不安でした。
お客様がこれで本当にうまく結べるようになるのかな?これが一番いい方法かな?と。
そして、吉祥寺に店舗を構えたのち、幸か不幸かお着付けのお問い合わせがとても増えました。
そこで私も一度お太鼓に真剣に向き合わないといけない!と思ったわけです。
2回目。1回目も2回目もブランクは感じずわりとうまくできました。
私は名古屋帯を2本しか持っていません。
1日目に締めたのは、5年ぐらい前に自作したリバーシブルで自分のサイズで作ったもの。
2日目に締めたのは半年くらい前に偶然出会った長尺帯。名古屋仕立てなのに4m越え。
まさに私の為に仕立てたようなもの!(私でも長すぎます(笑))と思って、
レッスンの時に使用するために自分用としました。
そう、前のお店に勤めていたころから、ぽっちゃり着物女子だった私は
ちょうど良い名古屋帯がなかなか見つからなかったんです。
今よりはもう少しスマートでしたけどね。
それが、お太鼓をしなくなった要因の一つなんですよね。
まだ着物を初めて3年ぐらいだった私は、工夫するという考えはなく
【自分に合う帯を探す】→【合うものがないからやめる】という発想でした。
同時に半幅帯の多様性に引き込まれていき半幅ONLYになっていったわけです。
実際今も、半幅が結べりゃあそれでいいじゃんとは思っています(笑)
とはいえ、お太鼓が着物の基本と思っている方も多いですからね。
この7~8年、それなりに着付け本やネットサイト、動画などを見て知識としては
いろいろな方法を見てきました。
お太鼓って意外と教える人によっていろいろな方法があるんですよね。
手先の置き方から、結ぶか結ばないか、お太鼓の背負い方、お太鼓の中の処理
タレの決め方などなど・・・
また短い帯を上手に結ぶ方法なんかもあります。
長くなりましたが、今回の目的は、そういった知識を実践してみて
「こいけのおススメのやり方」や「帯の長さの限界」を、見つけることだったのです。
さて、2本しかない自前の帯を使ってしまったのでここからは、商品を拝借しております。
販売、してます❤ (宣伝)
3日目。少し短い帯に挑戦!
お太鼓をしていた当時、最低限必要と思っていた長さよりも約20cm短い帯でした。
(実際今の体型だと30cmかも?)
通し柄でしたので、手先もお太鼓もギリギリでしたが、十分結べることがわかりました。
個性が強いと思っていた紬地の名古屋帯。意外と素敵でしたよ。(宣伝)
4日目。3日目と同じくらいの長さのポイント柄。
やっぱりポイント柄は融通が利かないので、短いと手先が足りません!
手先がお太鼓の中の半分までしかカバーできませんでした。
でも見た目にはほとんどわからないですよね。
横からお太鼓の中を見たときに手先で隠せてないのが見えてしまうくらい。
古典柄、切り嵌めのお太鼓はネットで割引価格になっていますよ~。 (宣伝)
5日目。「お太鼓から背負う」方法でお太鼓に挑戦しました。
長さ的には、4日目と同じくらい。
新しく入荷したアンティークの帯です。(宣伝)
私は、着付け講師の資格をいただいたときに、改良枕という枠の付いた枕を使用した帯結びを習いました。
当時から、お太鼓が手結びできるなら、改良枕なんて必要ないじゃんって思ってましたが
まさか短い帯にそれが活用できる日が来るとは!
しかも、改良枕がなくてもできるんですよね。
いろいろ動画で研究していた時に、お太鼓を先に背負ってから胴に2周巻くというものを見て、
実際その動画のように2周巻くと六通やポイントの帯だと無地部分が表に出ちゃうので、
無地でもいい人か、全通の帯(例えば博多献上の帯とかそうですよね)しか使えないというものでした。
私はそれを見て、改良枕がなくてもお太鼓から背負う方法が有効なこと、
胴から手先の使い方は当時習った方法でやれば前の柄もちゃんと出るなと思いました。
まあ、この動画を見たときはイメージしただけで実践はしてなかったんですけどね。
ちゃんとした帯持ってなかったし。
そんなわけでこれが初めての実践だったんです。
改良枕で教わった時からそうでしたが、この結び方の問題は緩みやすいこと。
なにしろ、お太鼓背負って後は巻くだけ。なので緩まないようにするのにちょっとコツがいります。
この日は、なんとかそれっぽく見えるように仕上がりましたが、やっぱり胴帯は緩かったです。
帯締めでぎりぎり何とかなっているけど、緩くて下がってきちゃってました。
6日目。5日目よりさらに少し短い帯です。
こちらも新しく入荷したアンティークの帯。(宣伝)ショッキングピンク!!
このお太鼓から背負う結び方。
簡単に言うと、お太鼓を背負って枕を固定したら、帯を一周巻きます。
前柄の調整もこの時できます。
そして残りは手先としてお太鼓に入れる分だけ残して折り畳んで中にしまいます。
あとはお太鼓を作っていつも通り手先を入れる。
個人的には、すごく簡単に思いました。
柄位置の調整もしやすいし、お太鼓の中がぐちゃぐちゃすることもないんです。
緩まないようにコツをつかむとむしろ楽な気がしてきました。
難点は、胴前が1枚だけなので、2枚をずらして幅出ししたり玄人感出したい人にはNG。
あと余った帯を折り返すので(イメージは貝ノ口系で巻いてきた帯を中に入れ込むあの感じ)
長い帯(というか標準的な帯)だと入れるのが少し大変?
むしろ短い帯ほどやりやすいです。
というわけで7日目は激短帯に挑戦!
315cmという、普通の体型の方でも恐らく短いと思う帯。
黄変ありですが、目立ちませんので絞り好きさんにおすすめで~す(宣伝) ←というかそれ私(笑)
そう、この結び方ならば、胴に1周+手先に入れる分(半周くらい)があればいいのでかなり短くても余裕!V(^^)v
帯締めを締めるまでに緩まないようピンチで留める場所やタイミングなど掴めてきました。
たったの7日間でしたが、毎日実際に結んでみることで私自身も自信がつきました。
あと、しっかりと身に着けたことって何年かぶりでも結構ちゃんとできるなってことも。
今まで私にお太鼓を習った方で、いまだに上手くできない方は、無料でランクアップレッスンしますので
お問合せ下さいね。
お太鼓の細かなポイントやお太鼓から背負う結び方など改めて詳細をまとめたいと思っていますので
どうぞお楽しみに~。