ふだんきもの杏

もう何年も前の話ですが、アンティークの黒振袖を洒落着にアレンジした時のことを

ふと思い返し、過去のブログ(アメブロ時代のブログ)を見たので

お役立ちネタとして改めて綴ってみようと思います。

 

アンティークのフォーマルって、艶のない生地が多くて結構普段使いや

洒落着として着られそうなものが多いと思います。

 

私も結構付下げなどでも普段使いで着ちゃっているものも多いのですが、

今回は5つ紋付の黒振袖の話です。

 

当時、流石に5つ紋付なんて着るのは気が引けるな…と思ってあれこれアレンジして

カジュアルダウンしちゃおうかなって思ったのです。

 

骨董市で手に入れたアンティークの黒振袖でした。

アンティークの黒振袖を洒落着にアレンジした話

(お直し後の画像です。)

 

 

まずは、長すぎるお袖を短く。

本振袖を2尺袖(70cmくらい)にチェンジ。

少し柄がさみしくなりますが、2尺袖なら柄も少し残せました。

普通の袖丈にしちゃうと完全に柄が無くなってしまうので、ギリギリで。

アンティークの黒振袖を洒落着にアレンジした話

本当の和裁の方法ではなく、袖の中に折り上げて縫い留める方法で短くしました。

切るのも忍びないですしね。

約30cmほどを袖の内側に畳みこんで、袖底を綴じます。

袖の角の丸みが作れないですが、別に丸くなくてもいいでしょって感じです。

この角も内側に押し込めばなんとなく丸くすることもできますよ。

これ、普通の袖丈まで短くするとなると半分中に入れることになるので

やっぱり2尺袖で丁度よかったんだなと今になって思います。

 

袖底を綴じたら折り上げた袖が落ちないように、元の袖底を袖の裏地に縫い付けます。

前側でも後ろ側でもいいと思いますが、後ろ袖の裏地に付けるのが無難かな。

アンティークの黒振袖を洒落着にアレンジした話

 

続いて袖振り部分を綴じます。

上の画像でわかるように、後ろ袖側に3枚重なっているので、3枚一気に綴じます。

 

この重なり部分が見えるのが嫌なのと、装飾もかねて、袖振り部分に

ぐるっとレースを付けて隠しました。

袖振り部分の白いものがそのレースです。

 

 

 

続いては家紋。

背中心の家紋には、「洒落紋」というものがあります。

家紋とは全く関係なくデザインされ、刺繍で施されたものです。

それを思い出して、洒落紋ふうにしちゃおうと思って、

大きなお花モチーフのアップリケを購入して縫い付けました。

(ちょっと可愛すぎたかなw)

アンティークの黒振袖を洒落着にアレンジした話

大きすぎて洒落紋というよりも「背守り(せもり。産着につけるもの)」みたい…(笑)

 

背中心以外の4つの紋は自然に隠したいなと思ったので、小さなモチーフのアップリケ。

アンティークの黒振袖を洒落着にアレンジした話

「丸に三つ銀杏」という家紋だったのですが、何ともぴったりと収まりました。

お花の花びらの中に、家紋の黒い部分が3カ所いい感じに収まっているでしょ?

真ん中にラインストーンのシールになったやつを一個切り取ってボンドで付けました。

ボンドでも落っこちることなく、ちゃんと付いてくれていました。

 

 

最後におまけで花モチーフ装飾。

この黒振袖、前肩には模様がありますが、後ろ肩や背中、袖の上の方には柄がなく

ちょっと寂しいなと思ったので小さな花モチーフを無地の部分に所々加えました。

アンティークの黒振袖を洒落着にアレンジした話

同じように真ん中にはラインストーン。

 

これはどんだけやらなければいけないということはないので、飽きるまでやりました。

前後左右、各5個づつくらい付けたかな?(頑張った!)

 

ちなみにこのモチーフたちは手縫いで目立たないように、でもテキトーに、一針一針縫いました。

面倒なので表だけすくうとかはしないで表裏貫通させて一緒に縫いました。

 

使用したアップリケは、アイロン接着でつけるいわゆるアップリケではなくて、

レース編みのモチーフで、手芸屋さんや小さいものなら100円ショップにもあるものです。

ビーズのものなどを付けてもいいと思いますが、背中心は畳むとき折れるので柔らかい方がいいですね。

 

そんなわけで完成です。

(実際には幅が足りないので、身幅もちょい足し。)

5つ紋付の振袖が、無紋の訪問着くらいになりました。

さらにアンティークなので艶感はなくややカジュアルめで着られます。

アンティークの黒振袖を洒落着にアレンジした話

この画像はあるパーティーで着たときです。(わ、若い・・・)

リメイクの半幅帯+アンティークの兵児帯でボリュームを出した帯結びにしています。

艶のないアンティークのフォーマルだからこそ、袋帯じゃなくてもイイ感じになります♪(私見)

 

この着物は2回のパーティー(着物関連)の他、お正月にも何度か着ました。

 

 

まあ、正直今は家紋なんてあんまり気にしなくなりましたが、

当時(多分7年位前)はやっぱり紋付の振袖をそのまま着るのは気が引けたんです。

参考になるかならないか・・・わかりませんが、

もっとアンティークのフォーマルを気軽に着てもらえたらな~と思って

このブログを掲載してみました。

 

 

前回の記事(田舎暮らし)

 

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